こんにちは。アラサーOLのNっさんです。
最近聞く「ジェンダー」って言葉、どこまでご存知ですか?
先日、イギリスで働いている友人からこんな話を聞きました。
イギリスで就活する時、履歴書には顔写真は載せないんだ。
性別や国籍を書く欄も無いよ。
最近になってようやく日本でも、履歴書に「顔写真」や「性別」欄を載せない企業がニュースに取り上げられるようになりましたが、このようなことはイギリスでは普通のようです。
それに、イギリスはジェンダーに対する意識が高い、と感じているよ。
友人と話している際に、ふと気になった「ジェンダー」という言葉。
自分自身、言葉の意味が曖昧だったため、まとめてみました。
ジェンダーって何だ?
まずは「ジェンダー」という言葉の意味について確認しましょう。
生物学的な性別(sex)に対して、社会的・文化的につくられる性別をジェンダー(gender)といいます。現在、世界で「ジェンダー平等」な社会が求められています。
また、社会的・文化的背景により作られた性別上の差のことを「社会的性差」といいます。
具体的には?
社会的・文化的につくられる性別(ジェンダー)、社会的性差とは、どのようなことでしょうか?
いくつ例を挙げます。
男性が「メイク」するのはおかしい?
最近では若い人を中心に増えてきてる「男性のメイク」ですが、男性がお化粧をすることに対し、快く思わなかったり、違和感を覚える方がいるようです。
しかし、男性がメイクすることが性別上不可能なわけでもないし、禁止もされていませんよね。
ただ「メイクは女性がするもの」と、我々が勝手に思い込んでいるだけです。
このように、社会的・文化的背景により作られ、我々が勝手に思い込んでいる性別上の差(社会的性差)が多く存在しているのです。
女性は「スカート」じゃなきゃダメ?
女性だから「スカート」、男性だから「ズボン」を履かなければならない理由もありません。また、以前、SNS上で「#kuToo」でも話題になった「職場で女性にハイヒールを強要する風習」も、性別上の差別でしょう。
このようにファッションにおける「社会的性差」も存在しています。
女の子はピンク?男の子はブルー?
生後間も無い赤ちゃんを見て、ほとんどの人が、「男なのか、女なのか」を確認しようとします。
その際、皆さんはどのように性別を認識していますか?
「ピンクの服を着ているから女の子」「ブルーの服を着ているから男の子」と認識する人が多いのではないでしょうか。
実はこれも色における「社会的性差」の一例といえるでしょう。もちろん男女のイメージに合う色を合わせることを否定しているわけではありません。
「デザイン」の観点からいうと、トイレの壁の色(男→青、女→赤)を変えることで、視覚的にわかりやすくなるというメリットがあります。
子育ては女性がするもの?
「男性が外で仕事をし、女性が家庭を守る」
今どき時代遅れな考え方のようですが、このように、性別により家庭内で役割を決めてしまうことも「社会的に作られた性差」です。
「出産」は、生物学上「女性」しかできませんが、子育ては男女共に可能です。
最近ではだいぶ男性も子育てに参加するようになってきましたが、まだまだ日本男性の育児休暇取得率は少ないことが問題視されています。
男は、家事なんかしない?
歴史上、女性が担うことが多かった家事や補助的業務に対し「男がやる仕事じゃ無い!」と決めつけてしまう人がいます。
特に、「家庭は妻に任せ、仕事に打ち込んだ」とい年配の世代に多い意識のようです。
このように、男性がメインの仕事、女性が補助的な仕事、と職における役割を決めつけてしまうことも、職種における「社会的性差」です。
ジェンダー・バイアスとは?
また、これら社会的性差から発生する偏見を「ジェンダー・バイアス」ともいいます。
「ジェンダー・バイアス」が無い世の中が今、世界で求められています。
しかしながら、昔から植えつけられたイメージってなかなか拭えないですよね。
それに、私たちがこのような社会的性差に完璧に気づき、差別しないようにすることは、いきなりできることではありません…。
アラサーの筆者も「ジェンダー」という言葉を意識したのは、ここ最近になってからです。(学校で習った記憶無し…)
現在は学校教育にも「ジェンダー論」が組み込まれており、むしろ10代・20代の若者の方が「ジェンダー」に対する意識が高いという印象です。
私たちは少しずつでいいので、下記事柄を意識していきましょう。
偏見をなくすために
- 受け入れる、否定しない
- 性別にとらわれず「個人」を見る
「理解する」ということは、ハードルが高いかもしれません。しかし、「受け入れる」ということは、少しハードルが低くなります。
例えば、あなたが今まで持っていた「ジェンダー概念」を超えた人物が現れた時、あなたはどうしますか?
「男らしくないな…」
「女らしくすればいいのに…」
と、自身の固着観念にとらわれていないでしょうか?
まずは否定せず、受け入れてみてください。そのようにして、自身の価値観を徐々に広げていきましょう。
仕事の場や学習の場において、「性別」って実はあまり関係ないですよね。
「男性だから、昇進させよう」
「女性だから、窓口業務をお願いさせよう」
…と、彼らの「個性」以前に、「性別」によって物事が決定してしまっていたら、それはとてもおかしなことなのです。
「〇〇さんはリーダーシップがあるから、マネージャーをお願いしよう!」
「〇〇くんはコニュニケーション能力が高いから、窓口業務をお願いしよう!」
と、まずは「性別」以前に、「個性」に注目することを意識してみましょう。
日本はジェンダー意識が低い!遅れている!と、言われがちですが、一人一人の意識を変えていくことで、ジェンダー問題を解決していくことができるでしょう。